こんにちはJOJOです!
少子化が進み、一時期は「大学に入るなんて簡単。大学は全入学時代だ!」なんて言われていましたが、どうやら現実は違うようですね。
最近首都圏、関西の私立大学の難易度が急上昇しています。
志願者数は増えているのに、合格者数は絞られるというダブルパンチです。
こんな大学入試の現状を聞くと、小学生のパパ・ママ達は焦りますよね。
僕も小学6年生の息子がいるので、焦りますw
『慶応・早稲田の偏差値は、既に東大クラスまで上昇している』
『推薦を使わずに、普通に大学入試していては、慶応・早稲田に合格するのはとても難しい』
『子どもは少しでも進学実績の良い中高一貫校に入れないと』
不安な気持ちはすごく分かります。
でも、ちょっと待ってください。
本当に、慶応・早稲田といった首都圏の有名私立大学を目指すべきなのでしょうか?
今回は、将来を見据えた場合、慶応・早稲田といった首都圏の有名私立大学に行く価値があるのかどうかを掘り下げてみたいと思います。
ますます厳しくなる有名私立大学入試
私大の質の向上を理由に、文部科学省は私大の入学定員超過に対して、私学助成金の交付基準を厳しくしています。
この私学助成金は私立大学の収入の1割を占めるので、経営にはとても大切な原資です。
今までは、多少入学定員を超過していても、この助成金がもらえたのですが、今後は入学定員より1.1倍以上入学者を入れてしまうと、助成金が全額カットされます。
そのため、どの私学も入学定員を大きく上回らないように入学者数を減らしています。
早稲田大学が2年間で4,000人も入学者数を減らしたことは有名ですよね。
今年は、更に『23区の私大定員抑制』法案が国会を通過する予定です。
この法案は、東京23区内の大学新設や定員増を原則10年間認めないというもの。
狙いは、ますます進む、若者の東京一極集中を避けるためです。
このまま行くと、地方から若者が流出して、地方が成り立たなくなるという危機感が根底にあります。
そのため、しばらくの間は首都圏・関西の有名私立大学への入学難易度は高止まりすることが予想されています。
景気が良くなると、有名私大の人気が高まる
そして、政府の動きだけでなく、景気回復も私立大学人気に拍車をかけています。
2008年リーマンショックの直後は日本の景気も大きく落ち込み、企業は採用数を大きく減らしました。
また、給与カットも相次いだため、民間企業よりも、安定した公務員の人気が高くなりました。
世の中の大企業のほとんどは首都圏に本社があるので、就職するには首都圏の大学が有利です。
ただ、公務員の場合は、国家公務員だけでなく、地方公務員になるという選択肢もあります。
というより、公務員の多くは各自治体に所属する地方公務員です。
そのため、地方出身者が地方公務員を目指すのであれば、わざわざ首都圏の大学に進学する必要はありません。
むしろ、地元の国公立大学に進学したほうが、地元の公務員への就職は有利になります。
また、景気が冷え込むと、親世代の収入が減少したため、仕送りをしてまで首都圏の私立大学に通わせるのは経済的に厳しかったのですね。
そのため、リーマンショック直後は、首都圏の有名私立大学の人気が減少し、地方の国公立大学の人気が高くなりました。
それが、今は景気が良くなったため、逆転現象が起きています。
つまり、景気回復とともに、首都圏の有名私立大学の人気が高くなっているのです。
景気が悪い頃は、終身雇用が確保されている公務員人気が高まりますが、景気が良くなって、賃金が上昇してくると民間企業の人気が高くなります。
これは、簡単に言うと、民間企業のほうが沢山給料がもらえるため、学生に人気になっているのです。
景気が悪い頃は、公務員の給与水準は民間企業よりも高いものでした。
国家公務員や地方公務員も全て含めた公務員の平均年収は以下のとおりです。
公務員 平均年収:633万円 43.3歳
この平均年収を高いと見るか、低いと見るかは、その人がどの地域に住んでいるかによって変わります。
例えば、生活コストが低い地方に住んでいる人にとっては、年収633万円というのはかなり恵まれたものじゃないでしょうか。
僕は仕事で地方に出張に行くことも度々ありますが、地方の民間企業の年収はそれよりも低いことがほとんどです。
地方ではそこそこ有名な企業では、40代課長でだいたい400-500万円というのが相場じゃないでしょうか。
そして、この年収で、家族を養っているというのが平均的な家計になると思います。
なので、地方だとやっぱり公務員は高給な部類に入ります。
地方企業で、公務員よりも高い給与をもらえるところは、金融機関くらいじゃないでしょうか。
ただ、一方で、首都圏、特に東京に居住しているとなると認識がだいぶ違ってきます。
東京は生活コストが地方に比べて非常に高いです。
その最大の要因は家賃。
住宅コストがとても高いのですね。
東京23区内にファミリーで住もうとすると、平気で月15万円くらいの賃料になってしまいます。
そのため、東京で家族を養おうとすれば、それなりの収入がないと厳しいです。
企業もそのことを理解しているので、基本的に給与水準を高く設定しているところが少なくありません。
一部上場企業に勤めていれば、だいたい以下の年収水準になることが多いです。
40代課長 800万円~1,200万円
公務員の場合は、地方でも、東京でも給与水準はそんなに変わりませんので、東京に住むなら民間の一部上場企業のほうが生活は楽かもしれませんね。
しかも、上記の年収はあくまで一般的な日本の上場企業の例です。
これが外資系のIT企業になると年収が一気に跳ね上がります。
フェイスブックの日本法人の平均年収が2,600万円ということが最近ニュースになりましたが、外資系企業では平均年収が2,000万円を超えるところが少なくありません。
僕の知っている企業では、アマゾン、ネットフリックス、グーグルなどがマネージャークラスでは確実に年収2,000万円を超えます。
どの企業も30代前半でマネージャーに昇進することを考えると、若手の内からかなり高い年収が約束されることが分かります。
また、当然外資の金融機関になれば、もっと給与水準は高いです。
外資系企業の年収が高い理由は、ワールドワイドで賃金水準がだいたい平準化されているからです。
日本人の給与が高かったのは遥か昔の話で、現在は、欧米諸国のほうが給与水準は高いです。
例えば、IT企業が集積しているサンフランシスコとかだと、新卒で年収が1,500万円くらいあります。
まあ、サンフランシスコは生活コストも馬鹿高いので、年収1,500万円くらいだと生活カツカツなんですけどね。
そんな事情から、外資系企業の年収は日本企業に比べるととても高いです。
こう考えると、手堅い公務員になって年収600万円を目指すより、外資系企業を狙って年収2,000万円を目指したほうが圧倒的に魅力的だということがわかりますね。
ちょっと給与の話が長くなりましたが、景気が良い現在、公務員よりも有名な民間企業を志向するトレンドになってきています。
そして、外資系や一部上場の民間企業に就職するならば、首都圏の有名私大を目指すのが近道だと思われているんですね。
確かに、最近の就職活動は完全な売り手市場のため、首都圏で言えばMARCH、関西でいうと関関同立クラスの大学を出ていれば、有名な民間企業への就職は難しくないようです。
そのため、一層、首都圏の有名私大の人気は高くなる一方となります。
このまま好景気が続くとは限らない
ただ、今中高生、もっというと中学受験を目指す小学生達が大学を卒業する頃まで、この好景気が続いている保証はありません。
基本的に景気にはサイクルがあって、だいたい8-10年単位で好景気と不景気が交互にやってきます。
前回の景気の底が2018年のリーマンショックにあることを考えると、そろそろ景気循環的に好景気も終わりを告げる可能性が高いです。
不景気になると、民間企業は給料を削減しますし、場合によっては人員削減(リストラ)も行われるかもしれません。
つまり、不景気になれば、また安定した公務員人気が高くなる可能性が高いのです。
先ほど述べたように、地方公務員を目指すなら、地方の国公立大学に進学するほうが適しています。
どの自治体も地元に愛のある学生を採用したいと思いますからね。
なので、景気が悪くなることを考えると、首都圏の有名私大を目指すよりも、地方の国公立を目指すほうが良いということになります。
このように考えると、今の好景気が続く前提で、大学、ひいては中学、高校の志望校を決定するのはあまり意味がないことがわかります。
社会から必要とされる人材が育つ大学がベスト
そう考えると、好景気だろうが、不景気だろうが、社会(企業)から求められる力を身につけられる大学を目指すのが一番大事だと思います。
では、社会(企業)から求められる力とはなんでしょうか?
それは、前例の無い問いに対して、創造力を発揮して答えを出せる力だと思います。
欧米や日本では既に高度経済成長期を終えています。
つまり、先進国の住民にとっては、もう十分豊かな環境になっているということ。
高度経済成長期には、目指すべきロールモデルがはっきりしていました。
誰もが、最新の家電製品、自家用車、自宅を買うことを目指して、がむしゃらに働いていました。
でも、今の若者は基本的にモノやサービスで満たされています。
エアコンや冷蔵庫という家電製品があるのは当たり前ですし、スマホがあれば、無料で様々なサービスを享受することができます。
僕は大家もやっているので分かるのですが、最近の若者は本当に持ち物が少ないです。
一人暮らしの若者の大半はテレビすら持っていません。
スマホ1台さえあれば、十分なんですね。
車もカーシェアを利用すれば、所有する必要なんてまったくない。
高級車に大金を払うなんて、価値観が古い『痛い人』と思われています。
そんな既に満たされた若者に対して商売をするのはとても難しいことです。
そのため、どの企業も新しい需要を創造することが求められています。
そんな企業が求めるのは、未知の環境に出会っても、創造力を発揮して最適解を出せる能力です。
そして、今後は、このような創造力を身につけられる大学こそが、目指すべき場所になると思います。
創造力を身につけられる大学は様々
創造力を身につけるためには、自分の好きな分野に没頭することが一番の近道です。
自分の好きなことにトコトン向きあう中で、他人に真似することのできないクリエイティビティが生まれます。
そのためには、自分の好きなことに夢中になれる大学を選ぶことが大事だと思います。
具体的に言うと、自分が研究したい分野で卓越した実績を上げている教授がいたり、最先端の研究設備が整っている大学を選ぶのが良いと思います。
一昔前までは、大学で勉強をする学生は稀でした。何を隠そう、僕もそうです。
企業のほうも、大学での勉強が実社会で役に立たないのが分かっていたので、大学で勉強してきた実績は重視されず、大学のネームバリューのみを気にして採用を行っていました。
ただ、最近では、企業では人を育てる余裕がありません。
そのため、例え新卒であっても、即戦力を求める傾向になってきています。
なので、企業は学生に対しても、大学で何を学び、どんな力を身につけたかを重視する傾向になってきています。
そう考えると、就職に有利だからと言う理由で、首都圏の有名私大を目指すのはあまり意味がないことがわかります。
それよりも、自分の学びたい、研究したいことができる環境を備えた大学に入学し、しっかりと自分の好きなことに没頭したほうが、企業から求められる人材になれると思います。
地方の国公立大学でも、世界最先端の研究環境を提供している大学は沢山あります。
もっというと、日本を飛び出して、海外の大学に留学するという選択肢もあります。
そのため、あえて競争の過熱している首都圏の有名私立大学を目指さないという戦略もあると思うのです。
ただ、もちろん有名私大がダメなわけではありません。
慶応、早稲田を代表とする有名私大でも、最先端の学習・研究環境を用意している大学は少なくありません。
なので、有名私大が、たまたま自分の学びたいことが学べる大学なのであれば、躊躇せず入学すれば良いと思います。
僕自身、慶応、早稲田はとても素晴らしい大学だと考えています。
特に、その付属中学・高校では子どもの知的探究心を育むことのできる環境が揃っていると思います。
[aside type=”boader”]
慶応・早稲田の付属中学に関する記事はこちら
[/aside]
ただ、冒頭で述べた通り、首都圏の有名私大の難易度は極端に上がってきています。
そのため、大学の就職率やネームバリューだけにとらわれずに、もっと広い視野で、自分にとって最適な大学を選ぶことのほうが価値があるのではないでしょうか。
とにかく有名私大の附属中学・高校に入学することを第一目標にされているご家庭も多いと思いますが、子どもの興味は将来変わる可能性が大いにあります。
そのため、あえて人気の高い大学付属中学を目指さないという選択肢もあるんじゃないかなと思いますよ。
そんな感じかなっ!
おわりっ
参考:難関中学向けのオススメ受験対策
僕の長男は進学塾(栄光ゼミナール)に通っていますが、通常の授業だけでは、受験対策が不足していると感じています。
難関校で出題される、深い思考力が求められる問題に対する演習量が足りないんですね。
特に大手塾では、とにかく習っていない分野を無くすために、問題の質より量が重視される傾向にあります。
そのため、難関校の入試問題にぴったりと即したZ会の通信教育を始めることにしました。
基本テキストは塾の授業内容と重複するので、添削問題だけをやっています。
東大京大合格者御用達のZ会。やはり添削問題の内容の濃さがハンパないです。
問題数は少ないですが、一問一問が非常に良く練られているので、しっかりと思考力を鍛えることができます。
難関校では、知っているだけですぐに解けるような安易な問題は出ませんからね。
Z会の添削問題のように、自分たちの持っている知識を活用して、初めて出会う問題を解く力というのが大切になってきます。
Z会に資料請求すると、実際のテキストや添削問題のサンプルをもらうことができます。
難関校を目指している方は一度資料請求してみることをオススメします。
【Z会の通信教育】資料請求はこちら>> Z会 小学生向け講座
[aside type=”boader”]
Z会に関しての記事はこちら
[/aside]
お互い、中学受験頑張って乗り越えていきましょう!