こんにちはJOJOです! 少学3年生の2月から受験勉強が始まり、少学6年生の2月の受験まで、およそ3年間の受験勉強が続きます。
この3年間というのは結構長い期間。その間に、成績が伸びたり、伸び悩んでいたりするのが一般的です。最初から、最後まで成績が伸びる一方の子はほとんどいないんじゃないでしょうか。
そのため、受験勉強の間に、必ずといっても良いほど成績が伸びない停滞期がやってきます。
そして、この停滞期をどのように乗り越えるかで、受験の成否が決まると言っても過言ではないと思います。
今日は、この停滞期を乗り越える方法について説明します。
そもそも停滞期とは何か
まず、停滞期そのものの説明からします。停滞期とは、子どもが一定の勉強量をこなしているにも関わらず、成績が伸びない期間のことをいいます。
この停滞期には2種類があります。
成長の速度が同じレベルの子供たちと同じパターン
皆さん成績は偏差値で測ることが多いと思います。この偏差値は受験層全体の中での自分の位置付けとなります。
つまり、他の子供たちと比較して、自分自身がどのくらいの層にいるのかを示す指標になります。
停滞期の多くが、この偏差値の下がったり、伸び悩んだりします。
この時に多くの親御さん達が勘違いしてしまうのが、子どもの学力が伸びていない。もっと頑張らないといけないと考えてしまうことです。
実は、停滞期=偏差値が伸びないといっても、子どもの学力が伸びていないわけではありません。
偏差値はあくまで他の生徒との比較指標。そのため、偏差値が変わらないということは、自分の子どもの学力も伸びているし、同じレベルにいるライバルの子たちも同じくらい学力が伸びているということ。
そのため、偏差値が伸びないからといって、むやみにお子さんを叱ったり、より一層の努力を強いるのはよくありません。
なぜなら、塾の学習速度について宿題や授業をこなしているのであれば、確実に子どもの学力は上昇しているからです。
そのため、まずは他の生徒達のことは差し置いて、自分の子どもの努力を認める・褒めることが大事です。
そして、子どもにも学力は伸びているということをしっかりと伝えましょう。その上で、他の子も頑張っているから偏差値は伸びていないことを説明をしましょう。
基礎学力が伸びているが、成績に表れるまで時間がかかっているパターン
次のパターンとしては、以前よりも確実に勉強量が増えているにも関わらず偏差値が伸び悩んでいるパターンです。
この理由としては、基礎学力の定着ととテストの結果(=アウトプット)にタイムラグがあることが挙げられます。
特に、算数・国語の教科についてはこの傾向が大きいです。
中学受験には大きく二種類の問題があります。
- 知識の定着を測る知識問題
- 思考力を測る応用問題
前者の知識問題の代表格が漢字です。漢字は知らないと絶対に解けませんよね。でも逆に知っていれば確実に得点源になります。
そのため、前者の知識問題は学習努力がすぐに成績に現れやすい傾向があります。漢字や、社会の歴史上の人物名ですね。
この種の問題については、努力すればした分だけ成績が伸びてきます。
一方で、学習してから、成績(結果)に表れるのに時間がかかる問題があります。それが後者の思考力を測る応用問題です。
こちらは、知識だけではなく、その知識や解法を活用して、解いたことのない問題を初見で解く力を求められます。
そして、この応用問題を解く力は一朝一夕で身につくものではありません。
例えば、算数を例にあげます。算数では初めて習う単元については、基本的な解法を暗記・理解することが最初に求められます。
基礎的な問題であれば、解法を暗記していれば確実に解くことができますが、様々な解法を組み合わせないと解けないような応用問題になると、解法を暗記しているだけでは解けません。
その解法を「扱う」能力が必要になるのです。これは、初心者がいきなり剣とか槍といった武器を手に入れても戦えないのと同じです。あくまで、それらの武器を使いこなすための修練が必要になるのです。そして、多くの場合、修練には時間がかかります。
そのため、成績が伸びていない場合、この「修練期間」に該当していることが良くあります。
僕の経験上、解法といった武器(知識)を理解してから、それを使いこなせるようになるためには最低半年間は訓練期間が必要です。
そのため、算数や国語といった思考力を問われる教科について、明らかに勉強量を増やしているにも関わらず成績が伸びない場合は、この修練期間なんだと思うようにしましょう。
この修練期間は半年以上続きますが、いったん修練が終わり、思考力がついてくると成績は爆発的に伸びます。
それは今まで、バラバラに脳みそに入ってきていた断片的な知識が、点と点を結びつけるように全てがつながるからです。そうすると、様々な解法・テクニックを必要とされる応用問題が一気に解けるようになります。
停滞期の乗り越え方
そんな停滞期を乗り越えるためには、まず親が子どもの頑張りを認めることが第一条件になります。
子どもの成績が伸びないと、親としてもハラハラしてしまいますが、一番納得言っていないのは子ども自身です。
そのため、停滞期は誰にでもあるということをしっかりと理解して、子どもの頑張りを褒めてあげましょう。
そして、自分自身の過去の経験を語ってあげましょう。
思い起こせば、自分自身が学生だった時にも停滞期を経験しているはずです。僕も大学受験を本格的に勉強してから1年ほどまったく成績が上がらなかったことを明確に覚えています。
そんな経験を是非お子さんにも話してみて下さい。そして、停滞期の後には、成績が伸びる時期が必ず来るということをお子さんに教えてあげてください。
子どもも精一杯頑張っているのに成績が伸びないと、だんだんと勉強する意欲が減ってきます。
そんな時に、子どもを励ますのは親の役割です。
そして励ますだけではなく、できれば一緒に勉強をやってみましょう。そして、子どもがどれほど難しい問題に取り組んでいるのかを肌で感じて下さい。そして、時には一緒に悩んでみましょう。
そんな親が苦戦している姿を子どもが見ることによって、お父さん、お母さんでも悩むほど難しい問題なんだ。だから、そんなに簡単に解けなくても当たり前なんだと安心することができます。
僕は最近、長男と一緒に社会の教科書を読んでいます。僕の長男は算数・理科は得意なのですが、社会が苦手のようです。そのため、今まで社会の勉強は後回しになる傾向がありました。
そのため、僕は長男と一緒に教科書を読むことで、少しでも長男が興味を持てるようにしてあげる手助けをしようと考えています。
社会でしたら僕の持っている知識で教科書に乗っていない付加的な説明を加えることもできます。そして、できるだけ暗記だけにならないように、知識一つ一つに物語を持たせられるようにしてあげます。
例えば、奈良時代に東大寺の大仏を作り上げた行基がでてきます。なぜ彼が奈良の大仏を作るという重大な仕事を任せられたかと言えば、それは民衆の人気が高かったからです。大仏を作るためには沢山の人夫を使役する必要があります。
そのためには、民衆に人気のヒーローをリーダーに据えるのが一番良いやり方です。天皇が無理矢理働かせようとしても上手く行きません。それよりは民衆の心を掴んだヒーローが働きかけたほうが、モチベーションが上がります。そして、当時に政治の中枢にあった聖武天皇はそのような目論見の元に行基を大僧正に任命したのです。
このように、聖武天皇や行基だけを例にとっても、当時の人々が何を考えて、その結果、どのような行動を取ったのかを分かりやすく説明してあげるだけで、子どもの理解やモチベーションが大きく変わってきます。
こうして、親と子で二人三脚をしながら停滞期を乗り越えていくのが一番良いと考えています。
努力し続けさえすれば停滞期はいつか必ず終わります。そして、大きく成績が伸びる時期がやってきます。
一緒に頑張りましょう!