志望校の決め方 PR

中学受験 子どもと相性の良い志望校はどうやって見つける? 入試問題を見れば、学校の個性が見えてくる

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こんにちはJOJOです!

中学受験を目指すなら、一番大切なのがどんな中学校を目指すのかを決めること。

子ども自身が「この学校に行きたい!」と強いモチベーションをもたないと、長くて過酷な中学受験勉強を乗り越えるのが難しいからです。

でも、小学生に任せておいても、自ら志望校を決めたりはしません。

まあ、そりゃそうですよね。どんな中学校に行くかは関心すらない子がほとんどじゃないでしょうか。

なので、中学受験においては、親が積極的に子どもに中学校を紹介する必要があります。

つまり、子どもの前に、親がどんな中学校があるのかを理解しないといけないんですね。

ただ、意外と志望校を決めるのって難しいと思いませんか?

今回は、自分の子どもに合った志望校の見つけ方について見ていきたいと思います!

志望校を見つけるのは大変

東京だけでも、私立中学は200校以上もあるんです。

もちろん、慶応大学附属中学とか、開成というようなスーパー有名校なら、名前は聞いたことがある人も多いと思いますが、全員がそんな難関校に入学できるわけではありません。

というか、子どもが中学受験を目指すまでは、両親が聞いたこともなかった中学に進学することのほうが多いでしょう。

そんな時に困るのが、次の悩みじゃないでしょうか。

大学進学実績以外に、どのように志望校を選んだほうが良いのか分からない。

子どもの性格と相性の良い志望校がどこか分からない。

僕も地方出身で、中学受験したことが無かったので、正直都内の私立中学のことはほとんど知りませんでした。

開成とか麻布の名前を辛うじて知っていたくらい。

これだと、自分の知っている範囲内で志望校を子どもに押し付けてしまうことになりかねません。

実際に、僕は麻布を息子に強く勧めた結果、息子は麻布以外の中学校にまったく関心を示さなくなってしまいました。。

ただ、実際には超有名中学ほど知名度がない学校の中にも、優れた教育理念を持ち、子どもの能力を大きく伸ばしてくれる学校も沢山あります。

では、そのような学校はどうやって調べるのが良いでしょうか?

学校説明会や文化祭だけじゃ、十分に学校のことは分からない

オーソドックスな学校の調べ方は、入試説明会に行ったり、文化祭・運動会といった生徒以外も参加可能なイベントに積極的に参加することでしょうか。

もちろん、そのようなイベントでは実際の教師から話しを聞くこともできたり、生徒たちの実際の姿を見ることができるので、とても有望なものです。

ただ、入試説明会では、どの学校も最近流行りの学習方法への取り組みをアピールする傾向にあります。

具体的に言うと、以下の点に力を入れていると説明する学校が多いですね。

  • 体験型学習やディスカッションを授業に取り入れたアクティブ・ラーニング
  • 職業体験を通したキャリア教育
  • 語学研修を通したグローバル教育

上記の3点は、文部科学省が推進している2020年の大学入試改革に沿ったポイントなので、どの学校もアピールするのは当然です。

それは良いのですが、それ以外に、その学校の教育方針とか、求める生徒像といったもっと基本的な説明が不足しているケースが多々あります。

その結果、どの学校の説明会を聞いても、あまり大差ないという感想を持つことも少なくありません。

また、文化祭とか運動会はあくまでも生徒たちの非日常生活です。

それはそれで、学校の特徴が出てくるのですが、一番大切なのは日常的な学校生活をどのように過ごしているか。

どんな教育方針で授業が行われ、どのように子どもを伸ばして行きたいかは文化祭や運動会だけじゃなかなか分かりません。

実は、それらを一番簡単に、そして確実に知る方法があるのです。

それは、学校の入試問題をよく見てみるという方法です。

入試問題は、学校から生徒達へのラブレター

入試問題は、学校に入学してくる生徒たちを選別するためのツールです。

そのため、どのような生徒に学校に入って来て欲しいかという「求める生徒像」がまず最初にあって、そのような生徒たちを選別できるような問題が作られます。

なので、入試問題を見れば、学校がどのような生徒たちを求めているかは一目瞭然なんですね。

学校の教育方針の特徴

学校の教育方針の特徴は次のチャートで表すことができます。

  • リベラル・アーツ(教養)重視か、受験指導重視か
  • 生徒の自主性重視か、面倒見の良さ重視か

理解してほしいのは、この2軸には優劣があるわけではないことです。

子どもの性格や個性に応じて、相性の良い学校は異なります。

あくまでも、学校の教育方針の違いを示しているだけです。

伝統校型の入試問題

開成、麻布、武蔵といった御三家に代表される伝統校の入試問題を見てみましょう。

伝統校では、基本的にリベラル・アーツ(教養)を重視した授業が行われます。

算国理社という受験科目以外にも、音楽、美術といった感性を刺激するような科目にも大変力を入れています。

また、授業は生徒達が主体的に関わる形で行われます。

最近流行りの言葉でいう、アクティブ・ラーニングのことなのですが、伝統校では当たり前のように昔から授業に取り入れられています。

例えば武蔵の理科の授業は、実験に多くの時間が割かれ、生徒自らが様々な試行錯誤をこらして実験に打ち込みます。

夏休みの課外授業では大学さながらに一日中研究室にこもって科学実験に打ち込む生徒も少なくないようです。

学校内には、大学顔負けの理科・特別教室棟があり、天体観測ドームまであります。

生徒達は、このように自ら主体的に授業に参加しながら、本物の教養を身につけていきます。

そんな伝統校の入試問題はかなり特徴的です。

その特徴は、深い思考力と自由な発想力を問う問題です。

有名な話ですが、武蔵中学では理科の入試問題に「おみやげ問題」というのがあります。

試験中に、ネジ、画びょう、葉っぱが配られて、それにまつわる問題が出題されます。

試験終了後にそれらの材料を持ち帰る指示が出されることから、「おみやげ問題」と呼ばれます。

例えば2017年の入試問題では、小さな封筒に入ったネジ2本が受験生全員に配られました。

袋の中に、形の違う2種類のネジが1本ずつ入っています。それぞれのネジについて、違いがわかるように図をかき、その違いを文章で説明しなさい。ただし、文字や印、傷などは考えないことにします。(試験が終わったら、ネジは袋に入れて持ち帰りなさい。)

B4の解答用紙には、上記の問題文章が3行ほどかかれている他は、すべて余白。

その広大な余白に、生徒たちが観察したことを自由に書くというスタイル。

ここで求められるのは、知識量ではなくて、科学的に物事を捉えられる能力です。

丁寧にネジの違いを観察して、発見したことを、他人に分かりやすく説明する能力も求められます。

つまり、結論だけを書くのではなくて、「どうしてそう考えたの?」という理由や思考プロセスまでが採点対象になっています。

この問題から読み取れるのは、物事の表面的な姿だけを見るのではなく、その本質を理解しようとする探究心を持った生徒に入学してほしいという武蔵からのメッセージです。

「で、結局のところ、正解は何?」と急いで答えを知りたがるような子どもは武蔵には向かないですね。

次に2013年麻布中学で出題された理科の入試問題を見てみましょう。

「ドラえもん」が優れた技術で作られていても、生物として認められることはありません。
それはなぜですか。理由を答えなさい。

先ほどの武蔵と同じく、上記のシンプルな問題文章以外には、広大な余白のついた解答用紙があるだけ。

生徒はドラえもんが生物でない理由を自ら発見し、それを論理的に説明する必要があります。

ほとんどの生徒にとって、この問題は初見だったと思われます。

つまり、この問題は、知識を問う問題ではなく、生徒の発想力を問う問題なんですね。

この問題からは「はじめて出会う問題に対して、臆することなく、自由で柔軟な発想ができる生徒に来て欲しい」という麻布のメッセージを読み取ることができます。

この種の問題には様々な正解が考えられます。

生徒一人ひとりが自分なりの正解を見つけ、それらを論理的に説明する。

他人から正解を教えてもらうのではなく、自ら率先して新しいアイディアを発案していく自律型の生徒が求められています。

新興校型の入試問題

高輪、攻玉社、広尾といった新興校型の特色は、とにかく面倒見の良さです。

伝統校は自律型の生徒を想定して、学校生活自体も自由な校風なところが多いです。

ただ、それだと学ぶ意欲のある生徒はぐんぐん成長しますが、どうしても落ちこぼれる子どもが出てくる。

一方で、新興校では、生徒ひとり一人のケアを丁寧に行い、落ちこぼれを防ごうという姿勢が重視されています。

通常の授業以外の補習も用意している学校が多いため、ゆっくり丁寧に勉強していきたいと考えている生徒向きの学校と言えます。

授業内容自体も、教養も重視しますが、しっかりと大学受験対策を意識したものになっています。

そのため、新興校では、大学受験の際に予備校や塾に通わずに、学校の授業だけで乗り切る生徒たちも少なくありません。

学校側がしっかりとカリキュラムや学習内容を用意して、確実に生徒たちの成長を目指していこうという姿勢が見えますね。

この教育方針には、新興校ならではの事情が反映されています。

伝統校は長い歴史の中で、東大・京大への卒業生を多数輩出してきたという実績があるため、難関大学への進学者の数を増やすことを主眼に置いていません。

一方で、新興校はまだ学校としての評価が定まっていない学校が多いため、東大・京大を初めとした難関大学への進学者を一人でも多く輩出しようと必死になっているところも少なくありません。

そんな新興校が求める生徒像は、とにかく真面目にコツコツと努力できる子。

大学合格に必要なカリキュラムや補習は学校側が用意するので、教師の方針に従って素直に努力できる生徒が求められているのです。

その姿勢は入試問題にも反映されています。

例えば勉強面での面倒見の良さに定評がある攻玉社の入試問題を見てみましょう。

攻玉社の入試問題は難問奇門は無く、幅広い範囲の基礎知識がしっかりと定着しているかどうかを問うタイプです。

例えば、国語の問題で言うと、漢字のような知識問題がしっかりとあり、その上で、長文問題については、選択式となっています。

記述もあるのですが、その分量は少なめです。

国語の設問ほとんどが自由記述となっている伝統校とはまったく正反対の入試問題ですね。

生徒自身の自由な発想を問うというよりは、知識の定着度を問う問題が多いです。

これには、『コツコツと努力して、素直に学ぶことができる生徒に来て欲しい』という攻玉社のメッセージが良く表れていますね。

まとめ

このように、同じ中学受験といっても、学校によって入試問題の出題形式は多種多様です。

そして、それぞれの入試問題は、それぞれの学校の個性を反映しています。

学校の入試問題を読み取ることで、学校の教育方針や、『どんなタイプの生徒に入学してほしいのか』という学校側の考えを理解することができます。

気になる学校があれば、パパ・ママも一度は入試問題を読み込んでみることをオススメします。

そして、自分の子どもの性格や個性を考慮した上で、子どもと相性の良い学校を選ぶのが良いと思います。

勝ち気で、自ら率先して行動したり、発言するのが得意なタイプの子には自由闊達な伝統校が向いているでしょう。

一方で、他人との協調を重視し、コツコツと努力するのが得意なタイプの子には面倒見の良い新興校が向いているでしょう。

大切なのは、大学への合格実績や偏差値に惑わされずに、自分の子どもが成長できる最適な環境を選ぶということ。

そのためには、子どもと学校の相性が一番大切だと思います。

最後に、志望校の見つけ方に関する他の記事も紹介しますね。良かったらどうぞ。

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そんな感じかなっ!

おわりっ

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